2017年08月29日
小菅川8月26日 ~天然イワナを求めて~
こんばんは。
タツおうです。
元気を取り戻した夏。
雨で気温の上がらない8月でしたが、今週に入って季節が思い出したかのように、連日猛暑が続いています。
そんな気候の中、都心の熱風を避けるように、東京都の主たる水源の奥多摩湖にそそぐ源流、小菅川に行ってきました。

(水の多い小菅川)
メンバーは、ノムリエTさんとテンカラ女子Yさんです。
Yさんは、テンカラで初めての自然渓流釣果がかかります。
実際には、北の安曇野渓流会の会員交流後に、ヤマメをあげていますが、3寸程度です。
今期中に自然渓流でしっかりした成魚をあげることが、テンカラ大王から頂いた宿題です。
まさに、先生からの夏休みの宿題ですね。
早朝から釣れるように夜中からYさんとノムリエTさんを乗せて小菅村を目指します。
向かう道中に奥多摩湖を見ると、前回渇れ気味だった水量は回復して、たっぷりの水を蓄えてます。
最近は、雨も少なくなくなってるので、一時は荒れた小菅川も落ち着いて、良いコンディションになっているのではと期待が膨らみます。
到着は5時半。
ノムリエTさんが用意してくれた、マキネッタで朝コーヒーの準備です。
大は小を兼ねると購入したカセットコンロにマキネッタを乗せると五徳をスルーしてコンロ直乗せに…
五徳の上で、微妙なバランスを保ちながら美味しいコーヒーを入れてくれて、到着コーヒーで乾杯です。
さて、渓に入り釣り始めます。
長い雨と台風により、渓相の変わった小菅川を見ると新鮮な気分になりますね。
それに2週間空いたテンカラでしたので、歩いてるだけで楽しい遡行が続きます。

(自然渓流テンカラ初釣果を目指すYさん)
今回は、自分が釣るよりもテンカラ女子Yさんの自然渓流テンカラ初釣果が第一の目的です。
先にテンカラ大王からYさんへの宿題と言いましたが、我々テンカラブラザーズにも課せられた、テンカラ大王からの指令でもあります。
しかし、なかなかあたりがありません。
まだウェット装備の足が冷えてきた感じがしました。
ひなたぼっこヤマメも見えないので、水温が低いかなと思い、ノムリエTさんが確認すると15℃で、低い訳ではありませんでした。

(爆流の堰堤)
そして釣果無く、頼りの堰堤でもあたりが無く、結局ノムリエTさんがバラしたイワナしか渓魚の顔を見ることができませんでした。(あれはほぼ釣っていたのですが…)
小菅川の源流下部は、いくつもの堰堤で分かれていて各々入渓点があります。
早く着いたとしても、1本上がれば人気の高い小菅川は、各入渓点に釣人の車が停車されてます。
仕方がなしに、後発でもポイントの絞りやすい、段差のある区間に入りました。
ここでテンカラ女子Yさんもテンカラ中年2人にああだのこうだのと言われ続けるのもかわいそうなので、ひとりで渓の途中から入ってもらい、最下流を目指して渓を降りていきました。
ひとりになると、ヤル気スイッチがマックスまで上がり、真剣モードへと入りました。
あの時は、間違いなく体からオーラが出ていましたね。
竿抜けと思われる狭いポイントを打ちまくります。

(隠れていたイワナを引き出した!!)
テンカラにかかわらず、仕事でも何でも最大級の集中力が出た時は、自分でも最強だと思ってます。
それはウルトラマン級ですよ!!
その集中力が保てる時間もウルトラマン級なんです…
中間にいたノムリエTさんが見えました。
手招きしているので、Yさんが釣ったのかと思い急いで登ると、それは先に釣人が見えたからでした。
仕方がないので食事にしようと退渓すると、そこには来た時には無かった単車がありました。
確信犯の頭跳ねですね。
なんか情けないと言うか、そんな貧相な心で楽しめるのかな?
夏休みの期間は、残念なことに廣瀬屋さんのランチがやっていません。
ご主人へご挨拶だけして、原始村に向かいました。
原始村は、蕎麦が美味しいと聞いていたので、もちろん蕎麦を注文です。
蕎麦の茹で上がりを待つ間、電波のあるところで携帯のチェックと思いきやベストに携帯が入ってません!?
車かと車内を探してもありません。
もちろん車外もありません…
これは、釣れたイワナの撮影後にイワナと一緒にリリースしたなと…
美味しい蕎麦を食べた後は、お二方に付き合っていただき、急いで林道を走ります。
入渓点まで着いたら、ひとり竿も持たずに撮影場所まで下りました。
そして撮影場所に着きましたが携帯はありません。
仕方無くダメ元で遡行ルートの真下を見ながらトレースします。
すると倒木の上にキノコが!
このキノコの写真写したよ!

(このキノコを写した直後に携帯リリース?)
下を見ると、きれいな川の中にひっそりと携帯が…
それは自然の美しさの中に違和感たっぷりの人工物が醸し出す、独特のハーモニー!!
少し魅了されてしまいましたが、気を取り直し、写真を撮ろうと…
そういえば、カメラは携帯だった…
(いまの防水技術は凄い!! 全く壊れてません!!)
台風の影響で流されてしまいましたが、早くも復旧したC&Rを見ようと下流まで降りてきましたが、C&Rに魚影が全く見えません。
聞くと台風の大荒れで下流に流されてしまったとか。

(河原も流されたが見事に復旧したC&R)
この日は、一般河川の放流日と聞いていたので、テンカラ女子Yさんに放流魚でもいいから釣ってもらおうと、早々にC&Rを後にして、一般河川の放流場所へ向かいました。
そして、放流直後の場所へ入ると、これが噂の放流狩りですか?
先日の堤防釣りのように、人がわんさか移動もせずに釣り続けてます。
その中に我々も入ります。
そこで釣る人達を否定する気はありません。
しかし、場違いと感じる心、趣向が異なると感じる気持ちがふつふつと沸いてきました。
今日の主役は、テンカラ女子のYさんです。
何処で釣るかをYさんに決めてもらいましょう。
選択は2択です。
この放流場所で釣るか、天然イワナを求めて、源流の堰堤へ戻るか?
結果は、即答で堰堤へ!!
同じ気持ちだったのか、腰を下ろしていたノムリエTさんと、Yさんの答えを最後まで聞き終わる前に、同時に腰が上がってました。
やっぱり天然イワナでしょ!!
テンカラブラザーズの意図をくんでもらえたのは嬉しいですが、これは必ず釣ってもらわないととプレッシャーに感じたのは事実です。
ここで、昨年と同じ時期にタマズメ近い時間に釣果良かった場所を選択しました。
時は日が落ちてくる時間です。
なかなかぼさっている小菅堰堤は、場所により、木が被って日が入らずに日が暮れたと勘違いする暗さです。
そんな堰堤で、テンカラ女子Yさんのテンカラ初釣果を賭けて、本日のラスト遡行がスタートしました。

(薄暗くなった小菅川源流)
昨年からですが、慣れ親しんだ小菅川堰堤。
朝からの傾向で、良型のイワナのついている場所は渓の半分から上と、おおよそ予測はついてます。
しかし、Yさんには下から打たせます。
先ずは、好きなように釣らせるべきとノムリエTさんの優しい言葉に、小場所は飛ばして釣れる場所まで抜けることを主張。
なんだかんだで、自分が釣れると思われる場所まで、たどり着きました。
『ここだよ』とプレッシャーにしかならない言葉をYさんへ投げ掛けます。
Yさんが打ち込むと、ラインに不自然な変化が…
あたりだ!!
と声を上げる間もなく、Yさんは自ら合わせて見事に天然イワナを釣り上げました。
それも、ノムリエTさんと一緒に眺める、その目の前で!!

(やりました!! 天然イワナ!!)
思わずノムリエTさんと一緒に、静かな渓で歓喜の大きな声をあげていました。
元々フライが好きで、サンスイ川越トラウトフェスタに来たのに、偶然にもテンカラ大王から毛バリを貰ってテンカラに興味を持ったYさん。(テンカラウイルスに感染した?)
そのテンカラウイルスから、北の安曇野渓流会のイベントに参加して、我々テンカラブラザーズと会って、一緒にテンカラ初釣果を求めてきた最初の1尾が、今ここで達成しました。
これは自分が釣るより嬉しいですね。
人は欲の塊です。
次は、尺イワナを求めて更に遡行します。
これはYさんの欲ではなく、私とノムリエTさんの尺を釣ってもらいたいと言う欲です。

(まだ明るい時間なのですが…)
堰堤前の最後の淵。
ここは大物がいる淵です。
場所は、かなりボサッているので、日の光が入らなくて、日が暮れたみたいに薄暗く、糸の変化が全く見えません。
3秒空合わせを教えて打ち続けるも、尺イワナまでは出ることがありませんでした。
しかし、テンカラ女子Yさんのテンカラ初天然イワナの釣果を得て、我々は退渓しました。
話は戻り、テンカラ女子Yさんの初天然イワナを上げた直後のテンカラブラザーズです。
ノムリエTさんと私は、学年も同じで共に中年の域に入っているオジサンです。(ノムリエTさんの上の娘Hちゃんにはお兄さんと言わせてますが)
前日に準備をすまそうと、仕事から帰って遅くまで準備に掛かってしまったので、前日は2時間を欠ける睡眠しか取れず、タマズメの体力は残っていませんでした。
なので、Yさんが初釣果を得る前から、自分の打ち込みはぼろぼろ。

(疲労の体にムチを打ち渾身の振り込み!!)
しかし、Yさんの釣果を見て元気を取り戻し、ここだと思う場所へピンポイントで振り込み、あたりを得ました。
もちろん合わせは、体が覚えてます。
掛かったイワナは、思いの通りコントロールされて、足元へ寄ってきました。
糸を掴んで取り込み、のはずだったのですが、これは野球のエラー?サッカーのスルーですか?
掴んだと思っていた糸は、触れることなく何処へ…
糸はどこ? 魚はどこ?
アレッと思いながら探していると、ノムリエTさんから下だよと…
イワナは落ち込みから落ちる直前で、ノムリエTさんのネットに取り込まれました。

(疲れたオジサン二人でGET!!)
その前から、疲れて糸が見えないとピンクの道糸に変えていたのですが、ピンクでも糸を見失いました。
やはり目を酷使するテンカラの前にはブルーベリーが必要ですね。
テンカラ女子Yさんのテンカラ初釣果により、大満足の釣行となりました。
自分の初釣果はどんな感じだったか思い出せませんが、今日のYさんのあたりの瞬間から取り込みまで忘れることは無いでしょう。

(最後の淵で粘るYさん)
Yさんも前回の赤久縄釣行が生きたと言ってくれて、一回管理釣場に行って良かったなと思いました。
やはり、どれだけ言葉で伝えるよりも、釣らないと覚えられないことが大半を締めると思います。
釣りなので、能書きだけでは楽しくないですしね。
今日の1尾をきっかけに、これからもYさんが、もっとテンカラの深みに入ってくれることを願ってます。
世界一のテンカラウイルス保菌者から貰った、純度の高いウイルスに感染しているので深みに入ってくるでしょう!!
テンカラ万歳!!
Posted by タツおう at 21:54│Comments(0)
│自然渓流
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